ゆとり教育と学習指導要領
ゆとり教育は1980年度から段階を得て行われてきた教育方針のことです。ゆとり教育以前は知識をひたすら頭の中に詰め込むことに視点をおいた詰め込み教育が行われていました。2002年度に学習指導要領が改訂されて2010年度まで実施されてきた内容について説明します。現在の17歳から33歳が学習経験がありますが4つの特徴があります。
1つめは相対評価をやめて絶対評価を採るようになりました。2つめは小中学校の学習内容が3割削減されました。小学校の算数では円周率の計算が3.14から3に変わりました。3つめは完全学校週5日制となりました。4つめは総合的な学習の時間(総合学習)が導入されました。総合学習は学年別にテーマが決まっていて、与えられたテーマの中で自分の課題をみつけて研究や学びを深めていく学習です。
子どもたちに求められている力と塾に求められる能力
2002年度の学習指導要領改訂では勉強内容を自分で選べるようになり、自分で考える時間も増えてきましたが課題も生まれてきました。例えば小学校2年生で学習する算数は九九が大事とされていましたが、実際は教え込んではいけない発想のもとで九九を疎かにしたままの子どもたちが出てきました。このように勉強できない子どもほど放っておかれ、結果として低学力化が進みました。
現在求められている学びの力は基本的な知識を繰り返し学習することと、学習した知識を論述やレポート、実験観察などで活用する能力を育み将来に繋げていける力です。ある塾では講師1人が生徒2人を担当して、子供たちが自分に合ったペースでじっくり学ぶことができ環境づくりをとって子どもたちの学習への「力と自信につながる」環境づくりに取り組んでいます。生徒が分かるまで何回も教え、勉強に対する成功体験からやる気を引き出すように工夫した指導を行っています。